「寄付金管理業務の効率化とデータ分析・営業支援機能などを強化した寄付金管理システムをクラウド上に構築」

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「寄付金管理業務の効率化とデータ分析・営業支援機能などを強化した寄付金管理システムをクラウド上に構築」

公益社団法人 セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン 事務局次長 高井 明子氏、ファンドレイジング部 秋月 雅也氏、甲斐 秀穂氏に、新たな寄付金管理システムの構築を株式会社ビッグツリーテクノロジー&コンサルティング(以下、BTC)に依頼した背景と効果について詳しく伺いました。

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンについて

セーブ・ザ・チルドレンは1919年、イギリス人のエグランタイン・ジェブによって創設された、子ども支援活動を行う民間・非営利の国際組織です。彼女は第一次世界大戦で荒廃したヨーロッパで敵味方の枠を超え、栄養不良に苦しむ敵国の子どもたちの援助に取り組むなか、子どもの権利に関する世界初の公式文書とされる「ジュネーブ子どもの権利宣言」を起草。その理念は、現在196の国と地域が批准している国連の「子どもの権利条約」へとつながり、世界に広がっています。

現在、日本を含む29カ国の独立したメンバーが連携し、約120カ国で子ども支援活動を展開。子どもの権利のパイオニアとして、国連や各国政府からもその専門性を認められ、世界中で、子どもを取り巻く環境に変革をもたらしています。

日本では1986年にセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンを設立。国内外で行政や地域社会と連携し、子どもたちとともに活動しています。海外では保健・栄養、教育などの分野で活動するほか、自然災害や紛争における緊急・人道支援を実施。また、国内では、子どもの貧困問題解決や子ども虐待の予防などに向けた事業のほか、東日本大震災や熊本地震・西日本豪雨等における緊急・復興支援を通して、子どもの権利を実現する活動を行っています。

新たな寄付金管理システムの構築を依頼

今回、BTCには何を依頼されましたか。

セーブ・ザ・チルドレンの活動に参加いただいた方および、お預かりした寄付金を管理するシステム(以下、寄付金管理システム)の構築をBTCに依頼しました。

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業務を高度化するには新たな寄付金管理システムが必要

導入前の課題をお聞かせください。

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旧寄付金管理システムは2008年から検討を始め、2009年に開発がスタートしました。途中、5年ほどの中断期間(東日本大震災の緊急・復興支援の活動に注力)を経て、あらためて2014年から開発を行い、ようやく2015年にカットオーバーしました。その後、システム自体は問題なく稼働していましたが、2009年から開発を開始していたため、運用開始時点でOSやデータベースなどのソフトウェアが既に古くなっており、保守・サポート切れが問題となっていました。また、データベースに蓄積された寄付者の情報を抽出する機能がなかったため、資金調達の強化に向けた分析や施策の検討が難しいという問題もありました。

「何をやりたいか」を理解していたBTC

BTCをベンダーに選定した理由は。

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RFP公開後、4社からご提案をいただきました。その結果、評価メンバーの中で、BTCともう1社が最終候補に残りました。最終的にBTCを選定したのは、当法人が「何をやりたいか」を理解していると感じたからです。積極的な改善提案というよりも、当法人が置かれた状況や組織内の制約などを踏まえた、地に足のついた提案だったという点が決め手になりました。

提案の中で高評価だったポイントは。

<スクラッチ開発>
当初は「なるべく自前で作らない」というコンセプトで検討を進めていたため、他社からはSaaSを活用したご提案もいただきました。そんな中、BTCはスクラッチで開発するという提案でした。既存のサービスに業務を合わせられるのであれば、SaaSの採用も有力な選択肢になりましたが、寄付者に対するきめ細やかな対応の実現や、業務効率化の効果を最大限に引き出すには、我々の日々の業務にフィットしたスクラッチ開発がベストだと判断しました。

<AWSに関する豊富な実績>
インフラのコスト削減も重要なポイントでした。BTCが提案してきたAWSは、パブリッククラウド市場でのシェアおよび存在感は群を抜いており異論はありません。AWSならハードウェアの保守切れや古くなる心配もなく、BCPの確立やセキュリティの強化も期待できます。しかも、BTCは多くのAWS構築、移行、コンサルティングの実績が認められたAPN アドバンスドコンサルティングパートナーであり、政府、教育機関、および非営利組織に対してAWSのソリューションを駆使した支援が期待できるAWSパブリックセクターパートナーです。安心してAWSでの構築を任せられると思いました。