「BTCに住宅ローン審査業務のRPA+OCR化を依頼しました。店舗での所要時間は従来比85%減です。」

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アルヒ 企画本部 システム部 部長 西田氏、浜田氏、神崎氏、事務統括部 井上氏、榎本氏、佐藤氏に、BTCにRPA+OCRを依頼した経緯とその効果についておうかがいしました。

(ARUHIについて)

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ARUHIは国内最大手の住宅ローン専門金融機関です。特にフラット35の取扱件数では9年連続で国内第一位です(*1)。近年は、住生活総合プロデュース企業となるべく、プラットフォーム事業にも事業を拡大しています。東証一部上場、全国155店舗(*2)、年間営業収益238億円、従業員数314名。

*1:2010年度~2018年度統計、取り扱い全金融機関のうち借り換えを含む【フラット35】実行件数(2019年3月末現在、ARUHI調べ)
*2:FC店舗・直営店舗・直販拠点・他取り扱い拠点を含む(2019年3月末現在)

(※ 本事例記載の数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数で記載しています)


住宅ローン審査業務のRPA+OCR化を依頼

- 今回、ARUHIがBTCに依頼した業務を教えてください。
ARUHIは住宅ローンの審査業務をRPAとOCRを使って自動化するプロジェクトを推進しています。具体的には「審査データの入力・照合の自動化」「自動判定による審査の自動化」などです。
BTCには、システムコンサルティングから開発、運用まで一貫して依頼しています。概要は次のとおりです。

BTCへの依頼内容 説明 備考
帳票のコンサルティング 業務で利用している帳票の分析、読取り検証、精度向上のための改善提案を行う
  • 「定形帳票レイアウト(枠線、色、配置等)の改善提案」
  • 「非定型帳票のパターン分析、ROIとのバランスを踏まえた対応範囲提案」
RPAのコンサルティング 人の操作手順を基に、RPA化するうえで効率的・高速に処理可能な手順で、運用に耐える設計を行う
  • 大量・高速・並立処理を目指す
  • エラーが起きても可能な限り自己復帰できるようにする
システム設計 サーバー、データベース等のインフラのおよびミドルウェアの構成を設計する
  • ツールはBizRobo!を使用
実装 設計内容を開発、実装する
運用および継続開発 RPA+OCRを改善し続ける

 

RPA+OCR導入の経緯

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- 今回、RPA導入に到った経緯を教えてください。

住宅ローン審査の事務作業は膨大です。処理は最高で90種の組合せに及び、それを正確・迅速に処理することが求められます。

しかし従来は、「記入のすり抜け」「それによる手戻り」「複雑な書類照合」など事務負荷がきわめて高い状態にありました。またARUHIだけでなくお客様にとっても「書類に間違いなく書き込むのが大変」「差し戻しのとき、書き直すのが面倒」などの問題がありました。

複雑な事務作業は、ARUHIの「企業としての成長スピード」を阻害し得るリスクでもありました。弊社は2017年に東証一部上場を果たし、今後もお客様の期待に応えるべく、取扱件数を増やしたいと考えています。しかし従来のオペレーションのままでは、あまりに手順が複雑すぎて、人材の確保が追いつかなくなる懸念がありました。

さらにARUHIは今後、新事業の拡大も目指しています。新事業には住宅ローン業務を熟知した人材を投入したい。しかしオペレーションが複雑なまま、優れた人材が審査部門から抜けるとなると、現場が回らなくなる。これもまたジレンマでした。

これら課題は、従来のオペレーションを部分的に改善しても解決できません。もっと抜本的な改革、業務全体の自動化、無人化に取り組む必要があります。このような課題意識のもと、2016年より、今回のRPA+OCRプロジェクトに着手しました。

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