デジタルマーケティングにおけるAI活用

ディープラーニングの登場で第三次AIブームが発生している現在、世界中の企業でAIへの期待が膨らんでいます。
マーケティング領域でも様々な領域で活用がはじまっており、同領域におけるAIの市場価値は2025年までに4000億ドル以上になると予測されています(Markets and Markets2018年度調査)。
今後更なる活用が進んでいくことが予想される一方、活用する側であるマーケターの理解が追いついておらず、AI導入を踏みとどまっている現状もあるのではないでしょうか。

そこで今回はAI活用の第一歩として、現在のデジタルマーケティングでどのようにAIが活用されているか事例を交えながら紹介していきたいと思います。

BTCにおけるAIビジネス適用分類

BTCではAIテクノロジーに関する事業内容をわかりやすく説明するために、下記5つに分類しています。

・需要予測:企業の持つ情報をもとに、将来における需要の予測を行う技術
・画像認識・解析:画像や動画の持つ特徴から対象物(顔など)を認識する技術
・音声認識:人間の話し声をテキスト化したり、声の特徴から話者を識別する技術
・自然言語処理:単語の意味解析や文章の文脈解析など言葉をPCに処理させる技術
・組み合わせ最適化:様々なアルゴリズムを用い、複雑な組み合わせ問題を解決する技術

これらのうち、マーケティングと親和性の高い「需要予測」「画像認識・解析」「音声認識」「自然言語処理」について、活用事例をご紹介していきたいと思います。

 

デジタルマーケティングでの活用事例

タクシー業界における「需要予測AI」の活用事例

タクシー業界では、これまでドライバーの経験や勘に基づいて需要予測がなされてきましたが、時期・時間帯・場所・天候などの情報と乗車状況をAIでかけ合わせることによる乗車需要予測を行っています。これにより経験の浅いドライバーでも長距離利用・雨天時利用などの需要見込みエリアを把握できるため、配車効率向上と収益拡大が期待されています。また、国土交通省により導入検討が始まっているダイナミックプライシングにも需要予測AIは活用されています。

参考:https://www.mlit.go.jp/common/001281824.pdf
http://www.taxi-japan.or.jp/pdf/Taxi_Challenge_2017.pdf

 

小売業界における「画像認識・解析」の活用事例

小売業界でAIによる画像認識を利用したソリューションが続々と登場しています。今までは来店者分析や精算など現場担当者が行っていましたが、画像認識・分析AIを活用することで、店舗混雑予測、入店率、店内導線、購買動機等を解析できるようになり、精算においても店員の手を介さず自動で行えるようになりました。

参考:https://nissenad-digitalhub.com/articles/ai-for-retail/

 

広告業界における「音声認識」の活用事例

インターネットを介して音楽やニュースコンテンツを再生する合間に流れる『デジタル音声広告(オーディオアド)』。従来はラジオのように一方的に伝えることしかできませんでしたが、音声認識AIの活用により、iPhoneのSiriのような音声アシスタントを使った対話形式の広告配信が登場しています。これらは「インタラクティブ音声広告」と呼ばれ、単純に広告を流すだけではなく、その商品についての詳細を知りたいかどうか尋ねることでユーザーのアクション判別も可能になります。

参考:https://otonal.co.jp/blog/3392

 

HR領域における「自然言語処理」の活用事例

採用業務の中で、従来は求職者や学生が書くプロフィールシートにおいて学歴やテストの点数などが重視されてしまい、自己PRの内容などは担当者の主観に寄って評価されがちでした。しかし、自然言語処理AIの導入により書かれている自己PRなどの文章を解析することで、その人の人間性や個性を理解したり、ハイパフォーマーとの類似性をピックアップしたりすることで、新たな視点で企業と求職者のマッチングが可能となりつつあります。

参考:https://ledge.ai/theai-3rd-insight-tech/

 

まとめ

いかがでしたか?AI技術を導入することで、人手の代替、正確な状況分析、新しいビジネスの創出など様々なメリットがユーザーや企業にもたらされるようになりました。
また、今回はマーケティングなど攻めの領域での活用事例を取り上げましたが、業務効率化など守りの領域においても活用は進んでいます。
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