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去る11月16日と17日の両日、今年もAgile Japanが開催されました。
今年のテーマは「The Heart of Agile」。
本番の1週間前にDay0と称したイベントがあり、平鍋氏によるアリスター・コーバーン博士の基調講演の予想話や、安田氏による御自身の基調講演のネタばらしがあり否が応にも当日の期待が高まるイベントとなりました。
1日目に開催された「アジャイルソフトウェア開発宣言」の共著者の1人であるアリスター・コーバーン博士の基調講演では、「Heart of Agile」のアジャイルソフトウェア開発宣言から20年間で「変わったこと(よりVUCAな時代になった)」と「変わらないこと(本質的には人が集まって開発をしている)」があり、アリスター・コーバーン博士も御自身の考えを変えていったという話がありました。
4つの言葉。Collaborate(コラボレーションする),Deliver(デリバリーする),Reflect(内省する),Improve(改善する)が「Heart of Agile」の中心になること。そしてそれは心構えでもあるとの説明をしてくれました。
コラボレーションを向上させたければ、評価基準の最重要項目にコラボレーションを設定するなど報酬面にも目を向けると言ったような構造的な要素も必要。「デルタ・デルタ・テクニック」という全10段階のうち、現在が4段目の位置にいた場合、いきなり高いレベル(6や8)を目指すのではなく、まずは4.5を目指すやり方。参考になる内容がふんだんに盛り込まれた基調講演でした。
そして2日目の基調講演は、クリエーションライン株式会社 代表取締役の安田 忠弘 氏でした。売上があがらず社員も安田氏自身も希望や期待のない辛い暗黒時代を振り返りつつ、その中で行った数々の取り組みについてお話いただきました。目的の伝え方や「Joy,Inc.」との出会いなどからヒントを得、実践していく中でコラボレーションが改善し、会社の業績も向上していったという事例を聞いた時、まさにこれが(1日目の基調講演でも取り上げられていた)「コラボレーションする」ということなんだと胸を打たれました。
今回のAgile Japan 2021はオンライン開催だったため、メインのセッションはZoomで視聴し、参加者とのコミュニケーションはDiscordを使う形式で行われました。Discordではテキストによるコミュニケーションの他、参加者と直接言葉を交わすことができる音声チャンネルがあり、大勢の参加者と交流することができました。
2つの基調講演の他にも、多くのセッションがあり、本編が終わった後の懇親会など、どれも楽しく勉強になるものばかりで2日間有意義な時間を過ごすことができました。
ブロンズスポンサーはDiscordにスポンサーブースを設けることができましたので、弊社のブースでは3人の社員でミニセッションを計5回行いました。
<ミニセッション>
1.アジリティを支える開発データ分析基盤 BTC Codebase
2.組織のアジリティをあげるための社内活動
3.アジャイル開発を支えるマルチクラウド基盤
4.KPT以外のふりかえり
5.SIにおけるアジャイルトランスフォーメーション
<登壇者>
青山 弦太
熊谷 有輝子
寺島 秀樹
おかげ様をもちまして、たくさんの視聴者の方に参加して頂き盛況のうちに終えることができました。
運営委員の方の細かな気配りやスムーズな運営には目を見張るものがありました。
今後のAgile Japanの開催と発展を心よりお祈りしております。
参考
Agile Japan 2021
https://2021.agilejapan.jp/
ジョイ・インク 役職も部署もない全員主役のマネジメント
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4798148784/
執筆: 寺島秀樹