Webサイトに携わる人なら様々な場面で耳にする「アクセス解析」。なんとなく意味はわかるものの、とっつきにくいイメージから、専門家に任せがちな分野でもあります。
しかし、本音を言えば導入方法や簡単なレポートの見方くらいは知っておきたい…という人も多いのではないでしょうか。
今回はそのような専門でない人に向け、アクセス解析の基礎についてご紹介致します。
まず定義ですが、アクセス解析は様々なマーケティング分析の一手法で、Webを使ったマーケティングについて分析する手段です。
例えば、ある本屋がWeb通販を行っているとします。この本屋全体でどのような本がいつどのくらい、どのような人に売れているか等を分析するのがマーケティング分析です。
その中で、Web通販やWeb広告などからの売り上げを分析をするときに用いる手段がアクセス解析です。
結論から言えば、必要です。
どんなWebサイトにも作成する目的があります。アクセス解析はその目的をどの程度達成しているか、いないのなら何が原因かを知るためのツールです。
Webサイトの現状を知ることで、実施中の施策を継続するべきか否か、次の施策の方向性等を検討する根拠とすることが出来ます。
また、Webサイトを訪れる顧客の傾向を分析することで、より具体的に戦略を立てることが可能となります。
つまり、Webサイトに蓄積されるデータを有効活用し、事業成果に繋げたいのであれば、アクセス解析は必須と言えるのです。
では実際に、どのような方法で解析を行うのでしょうか。
アクセス解析を行うツールの一つに、Google Analytics(以降GA)があります。
GAはGoogleによって無償で提供されるツールで、このツールを設置したページの情報を多岐にわたって収集します。
GA以外にも、目的に応じた顧客分析を可能とするサービスやツールなどが存在します。
アクセス解析の準備として、多くの場合これらのツールが発行しているタグを、Webサイトの各ページに埋め込む必要があります。
現在、アクセス解析のみならず様々なマーケティングツールで、同様に「タグを埋め込む」作業を前提としています。
この作業を、非エンジニアにも対応できるようにしてくれるのが、Googleが提供しているGoogle Tag Manager(以降GTM)です。
GTMのタグをWebサイト内の全ページにあらかじめ埋め込んでおくことで、以降の「タグを埋め込む」作業をすべてGTMの管理画面上で出来るようになります。
新たなツールを導入したときは、GTMの管理画面から、設置したいタグを指定したページに読み込ませる設定を行うだけです。(ただし、Webサイトの所有権確認用タグの埋め込みを必要とする場合があります)
また、GTMはGoogleが提供するサービス(GAやGoogle広告など)についてはテンプレートを使用することによって簡単に連携できるというメリットがあります。
最後に、実際のGA画面の見方についても、簡単にご説明します。
ログイン後、最初に表示されるホーム画面をベースにすると比較的わかりやすいです。中でも赤点線内には、直近1週間分のユーザーの訪問状況などが表示されています。
表示期間については左下の緑枠内のプルダウンから変更可能です。
また、より詳しい情報が見たい場合は、オレンジ枠内「ユーザーサマリー」のページが便利です。
ユーザーサマリーでは、Webサイト訪問者のより詳しい情報を確認することが可能です。
例えば、新規ユーザーとリピーターの比率、ユーザーあたりのセッション数、直帰率などが確認できます。(上図赤点線内)
ホーム画面に戻って、ユーザーの行動について知りたい場合は、下図赤枠箇所「ユーザーを獲得している方法は?」を確認するのが早いです。
ここではユーザーの流入元の割合について確認することができます。Google検索からの流入は何割くらいか、SNSや広告からは何割か等の情報です。
なお、より詳細な情報は、先ほど同様、右下の「集客レポート」から確認が可能です。
最後に、各ページの閲覧情報などを知りたい場合は、下図赤枠箇所「ユーザーが訪れているページは?」を確認してください。
直近1週間でページビューの多かったページが一目でわかるようになっています。こちらも、前2つのレポート同様、右下に詳細レポートへのリンクがあります。
以上が簡単なレポートの確認方法です。
GAにはこれ以外にも様々な情報が蓄積されています。
また、自分でカスタマイズを行うことにより、欲しい情報をより詳細に取得することが可能となります。
実際、アクセス解析の専門家は複雑な設定を組むことで提案に必要な情報を取得していくのですが、この記事では触れません。
ただ一つ、皆さんに覚えておいて頂きたいのが、解析レポートは“タグを設置した後の情報しか取得できない”という点です。
タグ設置前の過去日付にさかのぼっての情報収集はできません。
そのため、Webサイト作成時には要否検討の上でひとまず入れておく方が安心と言えます。
以上、アクセス解析の基礎とGAのレポートの見方について、簡単にご説明しました。
本記事で少しでもアクセス解析への理解が深まれば幸いです。
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